賃貸住宅経営相談センター(相談コーナー)

当相談センターは、賃貸住宅のオーナー様が賃貸住宅の円滑な経営維持・拡大を図っていただくため、専門相談員によるアドバイス(無料)を行なっております。
賃貸住宅経営上、派生する諸問題、改善方策などについてお困りのことがありましたら、ご相談をお寄せください。
なお、ご相談は、ホームページ上のみで、お電話での相談は受け付けておりません。また、営業・商談・営利目的の書き込みはお断りいたします。

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相談受付内容

相談事例のご紹介(タイトルをクリックしてください)

ここに掲載してある相談事例は、実際の相談内容を参考に再構成したものです。
同じような相談でも、個々の状況が異なる場合があり、解決方法が違ってきますのでご留意ください。
実際にご相談されたい場合には、上記の「ご相談はこちらから」をクリックしてください。

Q1 サブリース契約を結ぶ上での注意点は?

Q

建設業者より、賃貸住宅の建設を勧められています。賃貸住宅完成後はグループの管理会社が35年のサブリース契約をするから安心だといわれています。空室不安もなく、長期に安定した賃貸収入も見込めるといわれていますが、サブリース契約で注意するべき点はありますか。

A
重要なのはサブリース契約前に契約内容に関して十分な説明を受け、納得してから契約を締結することです。
以下は、契約締結の前に確認するべき点の例です。

・免責期間(募集開始時からの一定期間や入居者の入れ替え時の賃料の支払いがない期間)。
・サブリース業者と貸主(賃貸人)の修理修繕の負担範囲(サブリース業者がどこまで費用を負担するのか)と程度(貸主負担になる場合、サブリース業者の判断で修繕を行い、貸主には事後報告としても良いのはどの程度の修繕なのか)。
・賃料改定時の改定根拠の提示や改定交渉が不調になった時の対応(交渉が不調でサブリース契約が解約になった場合には、管理契約はどのようになるのか)。
・サブリース契約の中途解約の通知方法、違約金条項の有無・内容(サブリース業者、貸主双方の中途解約の方法や違約金が記載されていることが望ましい)。
・サブリース契約終了・中途解約時における貸主への転貸借契約の承継や敷金移管の方法。

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Q2 礼金や敷金をなしとする場合の注意点は?

Q

入居促進策の一環として礼金ゼロ、敷金ゼロ、フリーレント等入居者の初期費用を軽減する方法があると聞いています。このような方法は、後々問題になるようなことはないのでしょうか。

A
賃貸条件は法令上の違反を除き貸主が自由に設定できます。しかし、賃料の滞納が発生した際に敷金ゼロでは貸主が困ることがありますので、敷金は極力預かることをお勧めします。なお、フリーレントにする場合はほとんどの物件で、短期間で退去する場合には違約金が発生する等の条件を付けるため、こうした条件について重要事項説明時に賃借人へ十分な説明が必要となります。

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Q3 入居前に契約解除された場合の返金は?

Q

賃貸借契約締結後、賃借人が実家の親の介護のため、入居開始時期前に契約解除しました。賃借人より初期費用全額の返金要求がきたのですが、返金しなくてはいけないのでしょうか。

A
契約締結後の解除であり、貸主にとっては期待利益の損失となるため、返金に関する特約等がない限り、預り金である敷金以外は返還しなくてよいとされています。ただし、実際のケースでは、解約の事情等を勘案して貸主の好意により前家賃の一部ないし全部を返還している例もあるようです。

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Q4 賃借人の騒音トラブルへの対応は?

Q

ある賃借人が深夜に大音量で音楽を聴くなどの行為を行っていて、管理業者に対して騒音に対する苦情が何件もあるようです。騒音トラブルにはどのような対応をしたらよいでしょうか。

A
当事者間で話し合いにより解決を図ってもらうのは、危険で嫌がらせが増加する可能性があります。迷惑行為の立証の記録は騒音の被害を受けている賃借人の協力が必要ですが、管理業者主導で話し合いをするように要請することが良いと思われます。
騒音問題の立証には手間取りますが、行動を起こさないと解決しません。一般的な対応プロセスとしては、まずは掲示板への注意文掲示、全戸への注意文書の投函を行います。また、騒音を発生させている人が判明した場合は話し合いを行い、騒音行為の是正勧告を行います。それでも迷惑行為が継続されるなら内容証明郵便にて是正勧告や契約解除・明渡請求の旨を催告し、最終的には訴訟を行うという流れになります。

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Q5 無届退去が疑われる部屋に入室する場合は?

Q

無届退去のようですが賃借人の部屋の鍵を開けて、貸主と管理業者の複数人で入室しても問題ないでしょうか。現在賃料1か月滞納、滞納発生直後に支払い督促しましたが入金はない状態です。郵便受けには郵便物がたまっており、隣室住人の話ではカーテンの開閉もなく、生活感がないようです。

A
契約中に貸主が入室する場合には、契約内容等を確認のうえ、事件性有無の確認を理由に警察帯同にて開錠し入室しないと、長期旅行で不在のケースもあり、後々問題化する恐れがあります。したがって、しかるべき理由がない場合は、たとえ複数人で入室するとしても貸主、管理業者の立場だけでの開錠は避けた方が良いでしょう。

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Q6 賃借人が急に退去を断ってきた場合は?

Q

貸主からの解約は賃貸借契約書で6か月前に連絡をすると記載していたので、契約書のとおり賃借人へ契約満期の6か月前に更新しない旨の通知を行いました。賃借人からは特に申し出はなかったのですが、契約満期の1週間前に突然退去しない旨の連絡がありました。賃貸住宅の老朽化に伴う建替えを計画しており、契約の更新を拒絶できないでしょうか。

A
賃貸借契約は、正当事由がなければ法的に更新されます。当事者間の話し合いが不調となった場合には、訴訟や調停等において貸主がその建物を使用する必要性、借主が使用する必要性とどちらが高いか比較し、その建物の老朽化度合(修理・修繕より建て替えたほうが安価で合理的)、財産上の付与(俗にいう立退料)を総合的に勘案し決定されることとなります。したがって、このような事態を回避するためには、建替えを計画していることについて前もって説明し、理解を求めるなど意思疎通を図っておくことが重要です。

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Q7 部屋の使い方が酷い場合、補修費用を請求できる?

Q

ある賃借人が居住している部屋は換気を全くしていないようで、結露が発生していて、窓の下部や窓際の床のカビがひどい状態です。
通常使用とは言い難く、床の張替費用を賃借人の善管注意義務違反で損害賠償請求することは可能でしょうか。

A
床の張替費用を請求する場合には、賃借人に善管注意義務違反があることを請求する側が立証する必要があり、原因調査は入念にする必要があります。通風は住戸の場所や階数でも違いがあるため、隣接住戸に確認する等の調査が必要となるケースや、新築直後はコンクリートの乾きが悪くカビの発生の可能性があるなど、必ずしも賃借人の責任とはいえない場合もありますので注意が必要です。なお、費用がかさむ床の張替以外にも薬品でカビの解消ができる場合もありますので、専門業者等に相談されることをお勧めします。

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Q8 クリーニング特約に基づき費用を請求する場合の注意点は?

Q

賃貸借契約で、クリーニング特約を付けています。退去時に賃借人より「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(国土交通省)上クリーニングは通常清掃であれば貸主負担となっていることを持ち出され協議不調となりました。物件の面積は30㎡のワンルームでクリーニングの費用は35,000円であり、妥当な請求金額と考えていますが、請求はできないでしょうか。

A
クリーニング特約を付けている場合は、金額の多寡の問題よりも特約の有効性を説明して、賃借人への理解を得るべきと思われます。
特約は契約書記載だけでは不十分であり、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では特約の要件が次のように定められていて、全ての要件を満たしている必要があります。
① 特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること
② 賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識していること(重要事項説明段階から金額を提示したうえで十分に説明していることが必要)
③ 賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていること(賃借人が契約書・特約等の内容を納得した証である署名捺印が必要)

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Q9 災害で浸水被害を受けた時の対応は?

Q

所有している賃貸住宅の近くの川が氾濫して、一階部分が床上浸水しました。床と壁の補修が必要となったのですが、補修費用を火災保険で支払ってもらえるでしょうか。
また、補修に1ケ月以上かかるので、賃借人は近くのホテルで仮住まいをしています。そのような仮住まいの費用や災害で使用不能になった家財道具の再購入費用などを貸主が負担する必要はあるのでしょうか。

A
建物被害については、まずは保険会社(保険代理店)に、貸主が加入している火災保険において水災を補償の対象にしているか確認してください。補償の対象にしている場合でも保険会社によって支払基準は異なりますので注意が必要です。一般的には、浸水により建物時価の30%以上の損害を受けた場合、床上浸水又は地盤面より45㎝を超える浸水があり建物に損害を受けた場合には、保険金が支払われることが多いようです。
また、本件の場合には、天災であるため賃借人の仮住まいの費用を貸主が負担する必要はありません。家財道具の再購入費用については、賃借人の家財保険等で対象にしている場合があるため、賃借人に加入している保険の内容について保険会社に確認するよう伝えてみてはいかがでしょうか。

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Q10 賃借人が失火した場合の対処は?

Q

賃借人の軽過失で火災が発生しました。賃借人にはどこまで損害賠償責任を追及できるでしょうか。

A
失火による不法行為において、軽過失の場合、賃借人は第三者への損害賠償責任は負いません(民法709条不法行為、失火責任法)。一方、貸主に対しては原状回復義務を負っていますので、賃借人に対して、借家人賠償責任保険を使って当該住戸の原状回復ができるように保険会社への事故届け出を行うなどの必要な手続きを行うよう勧めてはいかがでしょうか。

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